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GA4で改善すべきページを見つける方法|離脱・CTA・内部リンクを分析

【連載第4回】|初心者でもわかる!成果に直結するGA4活用術

公開日:2026年10月22日 タグ:

前回の第3回では、GA4の探索機能を活用して、自由形式、ファネル、経路という3つの型からサイト全体の動線やボトルネックを可視化する方法を解説しました。全体の構造やユーザーの脱落ポイントが数字として見えてきたことで、分析の解像度が一段上がったのではないでしょうか。

全体のボトルネックが特定できたら、次に現場で求められるのは個別ページのテコ入れです。特に、広告のリンク先となっているランディングページ(LP)や、検索エンジンからのアクセスが集まっているブログ・コラム記事は、サイトの成果を大きく左右します。

今回は、着地したページで読者が離脱してしまう原因をGA4の数値から診断し、ページの改修やABテストにつなげる具体的な手順を解説します。

この記事を書いた人
株式会社吉和の森・ 株式会社吉和の森八戸web制作集客
代表取締役 森 和吉(もり・かずよし)
https://yoshikazunomori.com/

ウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー

「キャリア公式サイト」「広告サイト」など、アライアンスを中心とした50以上の月額公式サイト、100万人以上が利用するサイト、100以上のコンテンツの立ち上げ、集客化に成功。1日の売り上げが1億以上のソーシャルゲーム、カジュアルゲームの制作に携わるなど、さまざまな業態・業種にデジタル・マーケティングを取り入れ、企業に追い風を起こし続けている。

 

GA4「探索」レポートの使い方|自由形式・ファネル・経路探索を初心者向けにわかりやすく解説

この記事を届けたい人

・GA4に抵抗感のあるマーケティング担当者
・デジタルマーケティングで効果をあげたいサービス担当者
・GA4の初心者

直帰とスクロールの合わせ技で読み負けを正確に判断する

Webサイトの改善において、まず最初に取り組むべきは、ユーザーが着地したページをしっかり読んでいるかどうかの確認です。ページを開いたものの、内容に興味を持てずに短時間で立ち去ってしまう状態を、実務では「読み負け」と呼びます。

この読み負けを把握する際、1つの指標だけを見て判断すると誤った結論に至ることがあります。GA4では、「エンゲージメント率」と「スクロール」という2つの指標を組み合わせて分析することが重要です。

GA4のエンゲージメント率は、「10秒以上の滞在」「2ページ以上の閲覧」「キーイベントの発生」のいずれかを満たしたアクセスの割合を示します。反対に、これらを満たさずに離脱した割合が直帰率となります。

一方のスクロールは、GA4の標準設定(拡張計測機能)において、ページの最下部(縦方向の90%)までスクロールされた際に発生するイベントです。90%スクロール率は、ページごとのscrollイベント数を、そのページの表示回数で割って見ます。探索の自由形式で、行にページパス、値にscrollのイベント数と表示回数を置くと、ページ同士を並べて比較しやすくなります。

この2つの数値を掛け合わせることで、各ページの状態を以下の4つのパターンに分類して診断できます。

 

特に警戒すべきは「読み負け型」です。アクセス数は多いものの、エンゲージメント率もスクロール率も低いページは、ユーザーがページを開いた瞬間に「求めていた情報と違う」と判断してブラウザの戻るボタンを押しています。

この場合の改善点は、本文の書き直しではありません。検索結果のタイトルや広告文で伝えている期待値と、ページを開いた最初の画面(ファーストビュー)の見出しやメインビジュアルが一致しているかを見直すことが最優先となります。

「情報探索型」は、ページ表示から10秒未満で90%まで到達し、その後すぐ離脱しているケースです。目次や見出しを見てページ下部まで素早く移動したものの、探していた結論が書かれておらず、そのまま離れてしまった状態です。記事の冒頭に明確な要約や結論を提示することで、読者の離脱を防ぐことができます。

表の直後に見る優先順位はシンプルです。

  1. 読み負け型 タイトルとファーストビューの一致
  2. 情報探索型 冒頭の結論提示
  3. 途中離脱型 途中の見出しとCTAの位置
  4. 良好型   すでに読まれているのでCTAの視認性

 

まずは手始めとして、探索の自由形式を用いて着地ページごとのセッション数とエンゲージメント率を並べるだけでも、改善すべきページの当たりをつけることができます。実際の画面が以下です。

➀左メニューの「探索(コンパスのマーク)」>「自由形式」をクリックする
➁左端の「変数」パネルから、使いたい材料(ディメンションと指標)を「+」ボタンで選んでおく
ディメンションに「ランディングページ+クエリ文字列」、指標に「イベント数」「セッション」「エンゲージメント率」を選ぶ
➂中央の「タブの設定」パネルの「行」と「値」に、ドラッグ&ドロップで放り込む

自由形式レポートで着地ページを診断。サイト全体の平均(45.4%)に対し、セッション数の多い上位記事の中で、12行目のリール攻略記事(35.9%)のように極端に低いページが典型的な『読み負け(パターン2)』の対象となります。

このように、アクセス数は多いもののエンゲージメント率が平均を大きく下回っている記事を特定できたら、冒頭のリード文やファーストビューの改善を最優先で進めましょう。

 

CTAの位置や文言を見直す改善手順とテストの視点

ページの内容が読まれているにもかかわらず、問い合わせや資料請求などの成果につながらない場合は、CTA(Call to Action:行動喚起ボタンやリンク)の設計に課題があります。

WebページにおけるCTAの配置は、ユーザーの検討度合いに合わせて大きく3箇所に分かれます。

1つ目は、ページ上部のファーストビュー直下です。すでにニーズが顕在化しており、「すぐに問い合わせたい」「早く資料を見たい」と考えている再訪問ユーザーや指名検索のユーザーを迷わせずに誘導します。

2つ目は、記事の文脈に合わせた文中です。読者が抱える課題の原因を解説し、その解決策を提示した直後など、ユーザーの興味・関心が最も高まったタイミングに自然な形で関連リンクやボタンを配置します。

3つ目は、ページの末尾です。記事を最後まで読み終えた読者に対して、次のアクションを促す受け皿として機能します。

CTAの改善を行う際は、まず標準のclickイベントで、ボタンのリンク先URL別にクリック数を見ます。外部ドメインへの遷移は、これだけで比較できます。自社サイト内のフォーム遷移まで配置場所ごとに分けたいときは、Googleタグマネージャー等で専用のカスタムイベントを設定してもらう、と二段に考えると、自分で見る範囲と依頼する範囲が分かれます。

配置場所が決まったら、ボタンの「文言」と「デザイン」の改善に着手します。実務において、成果の差が顕著に表れるのが文言(マイクロコピー)です。

例えば、BtoBサービスの問い合わせボタンにおいて、以下のような変更でクリック率やその後の成約率が大きく変わる事例があります。

変更前:お問い合わせはこちら
変更後:サービス資料を無料でダウンロードする

「お問い合わせ」という言葉は、ユーザーにとって「営業の電話がかかってくるかもしれない」という心理的負担を感じさせやすい表現です。これを「資料ダウンロード」や「無料相談の日程を見る」といった、ユーザーが得られる具体的なメリットや行動のハードルを下げた表現に変更することで、クリック率が大きく向上します。

CTAの改善を行う際は、一度に複数の要素を変更せず、まずは「文言の変更」、次に「ボタンの色やサイズ、配置の変更」というように、段階を分けて効果を測定していくことが再現性のある改善につながります。

では、実際にページ内に設置したリンクやCTAボタンがどれくらいクリックされているのかを、GA4上で確認してみましょう。以下のようにクリックされたリンク先ごとの実数を一覧で把握できます。

➀左メニューの「探索(コンパスのマーク)」>「自由形式」をクリックする
➁左端の「変数」パネルから、使いたい材料(ディメンションと指標)を「+」ボタンで選んでおく
ディメンションに「リンク先URL」、指標に「イベント数」を選ぶ
➂中央の「タブの設定」パネルの「行」「フィルタ」に「リンク先URL」、「値」に「イベント数」をドラッグ&ドロップで放り込む
➃「フィルタ」の条件を
「マッチタイプを選択」→「含む」を選択
「式を入力」→「http」を手入力
に設定し、フィルタでURLを含むものだけに絞り込み、空欄のイベントを除外

 

フィルタでURLを含むものに絞り込むことで、サイト内のどのCTAや参考リンクが実際に押されているかを把握できます。

この画面を見ると、外部リンクのクリック総数4,213件のうち、1行目のLINE公式アカウントへの友だち追加リンク(https://lin.ee/…)が1,020件と、全体の約4分の1を占めて圧倒的な1位になっていることが分かります。設置しているCTAの中で、LINE誘導が最も強く読者の行動を引き出せているという事実がデータで確認できます。

また、2行目以降を見ると、記事の文脈に合わせて紹介した各種ツールの参考リンクもしっかりとクリックされており、読者が記事内容に関心を持って次のアクションを起こしている様子が読み取れます。

このように、どのリンクやCTAが読者に選ばれているかを数字で把握した上で、「押されていないボタンの位置を変える」「文言をハードルの低い表現に見直す」といったテストを進めていくことが重要です。

 

内部リンクの最適化でユーザーに次の一手を用意する

着地したページ単体で成果(CV)に至らない場合でも、サイト内の別のページへ適切に誘導できれば、離脱を防いで検討を深めてもらうことができます。そこで重要になるのが内部リンクの最適化です。

多くのWebサイトで見られる失敗は、記事の末尾に「関連記事」として機械的に記事一覧を並べてしまう運用です。選択肢が多すぎると、読者はどれを選べばよいか分からず、結果として離脱してしまいます。

内部リンクを機能させるためには、読者がその記事を読んだ後に「次に抱く疑問」を先回りして、絞り込んだ1つか2つの選択肢を提示する必要があります。

例えば、デジタルマーケティングの基礎概念を解説した記事の末尾であれば、次の選択肢として適しているのは別の概念解説ではなく、「初心者向けの施策ロードマップ」や「具体的なツールの選び方」といった、より実践的な次ステップの記事です。

GA4を用いて内部リンクの効果を確認する際は、第3回で紹介した「経路データ探索」を活用します。着地ページを始点に設定し、次のページを展開して、意図した遷移先が少ない枝と、セッション終了が多い枝を見ます。

意図した遷移先ページへの移動が少なく、離脱を示すセッション終了が多い場合は、以下の点を見直します。

第1に、アンカーテキストの具体性です。「詳しくはこちら」といった曖昧なリンク文言ではなく、「GA4の初期設定手順を画像付きで解説した記事」のように、リンク先で得られる情報を明確に文章で記述します。

第2に、バナーリンクからテキストリンクへの切り替えです。Webサイトの読者は、派手な画像バナーを広告と認識して無意識に視線を避ける傾向(バナーブラインドネス)があります。文脈に溶け込んだテキストリンクや、シンプルなテキスト付きカード形式のリンクのほうが、高いクリック率を記録することが多くあります。

読者の思考の流れに沿った内部リンクを配置することで、1回の訪問における閲覧ページ数と滞在時間が増加し、最終的なキーイベントの発生確率を底上げすることが可能になります。

実際に、アクセス数の多い主要記事を始点に設定し、その後のユーザーの足跡を可視化した画面が以下です。

➀左メニューの「探索(コンパスのマーク)」>「経路データ探索」を開く
➁画面右上にある青い文字「最初からやり直す」をクリックして画面をリセット
➂画面右側にある点線の四角枠「始点 ノードをドロップするか選択してください」をクリック
➃小窓(ポップアップ)でノードの種類が表示されるので、「ページのタイトルとスクリーン名」を選ぶ
記事リストが表示されるので、分析したい記事を選択する

 

 

始点に設定した記事から関連する別の記事へと回遊し(ステップ+1)、さらにその先で「お問い合わせ」へと到達している動線(ステップ+2)が視覚的に確認できます。

この画面を見ると、始点となったX運用の記事から、ステップ+1では同じXに関連するノウハウ記事へと読者がスムーズに回遊していることが分かります。読者が次に知りたいテーマを先回りして内部リンクを配置できている良い兆候です。

さらにステップ+2に目を向けると、記事を回遊した読者のうち3件が「お問い合わせ」画面へ到達しています。着地した最初の1ページだけで無理に問い合わせを狙わなくても、適切な内部リンクを用意してサイト内を回遊してもらうことで、理解が深まり、最終的なキーイベント(CV)につながるという好循環がデータから読み取れます。

反対に、もしステップ+1で意図しないページばかりが並んでいたり、ほとんどの読者が回遊せずに離脱してしまっている場合は、記事末尾のリンク配置やアンカーテキストの文言を見直すサインとなります。

 

まとめと次の一手

第4回で解説した着地ページの改善手順を整理します。

  • エンゲージメント率とスクロール率を掛け合わせ、ファーストビューでの読み負けが発生していないかを診断する
  • CTAは配置場所(上部・文中・末尾)を意識し、ユーザーの心理的ハードルを下げる具体的な文言へ改善する
  • 内部リンクは機械的な一覧表示を避け、読者の「次の疑問」を解消する具体的なテキストリンクを設計する

 

着地ページの改善は、アクセス数を増やす施策に比べて、手元にあるページの内容を見直すだけで着手できるため、最も費用対効果の高い改善活動の一つです。まずは直近でセッション数の多い上位5ページを抽出し、エンゲージメント率とスクロール率の確認から始めてみてください。

次回(第5回)は、サイト内の改善から再び集客施策へと視野を広げ、「媒体横断で効かせる UTMとGA4で施策比較」をお届けします。
広告、SNS、メルマガなど、複数の施策を横並びで正しく比較するための「UTMパラメータの命名規則」や、CPAとCVRを一枚の表で評価する実践的な判断基準を詳しく解説します。

 

もっと学びたい方へ|関連書籍

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編集者情報

株式会社デジタル・ナレッジ
サービス推進事業部 事業部長 野原 成幸
わからないことはインターネットで検索していた時代から、AIに質問することでさらにスピーディーに解決できる時代になりました。多くの場合、解決して終わりだと思いますが、「これについてもっと知りたいな」「学んでみたいな」ということも少なからずあるのではないでしょうか。
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