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Pre.STUDY

1分でわかるデジタルマーケティングの基本~全体像を把握する3つのステップとは?~

【連載第1回|はじめてのデジタルマーケティング超入門】

公開日:2023年09月14日 タグ:,

今日、ビジネスで重要な地位を占めるデジタルマーケティング。ところが、「情報が多すぎてどこから手を付けたらいいかわからない」「SNS広告を打ってみたけれど、成果が上がらなかった」という方が、多いように感じます。そんなデジタルマーケティングの悩みを解決すべく、本連載を始めることにしました。

この記事を書いた人

株式会社吉和の森
代表取締役 森 和吉(もり・かずよし)
https://yoshikazunomori.com/

ウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー

日本トレンドリサーチ調査によるデジタル・マーケティング会社サービス満足度、料金満足度、サポート満足度においてNo.1を受賞(2022年1月)。

「キャリア公式サイト」「広告サイト」など、アライアンスを中心とした50以上の月額公式サイト、100万人以上が利用するサイト、100以上のコンテンツの立ち上げ、集客化に成功。1日の売り上げが1億以上のソーシャルゲーム、カジュアルゲームの制作に携わるなど、さまざまな業態・業種にデジタル・マーケティングを取り入れ、企業に追い風を起こし続けている。

 

この記事を届けたい人

・企業のデジタル・マーケティング担当者
・Web集客でつまずいているマーケティング経験者
・商品やサービスが売れず苦しんでいる経営者

デジマに悩む人の強い味方!「パノラマ・デジマ地図」とは?

さて、「デジタルマーケティングをしよう」というとき、みなさんはこんな風に考えていないでしょうか。

「ある程度の費用をかけて自社サイトさえ制作しておけば勝手に集客できる」
「SNSだけやっておけば、ファンは増える」

しかし、それはデジタルマーケティングの正解とはいえません。なぜなら、自社サイトの制作やSNS「だけ」では、顧客の興味や関心を引き寄せ、商品やサービスの購入に導くことはできないからです。

では何が必要だと思いますか?

正解は「自社サイトもSNSもすべて行う」さらに言うと、Web広告やランディングページ(LP)、メールマガジンなどさらに多くの施策が必要になるのです。

「じゃあ言われたことをすべてやろう!」と思ったみなさん。

ちょっと待ってください。

そうしたことを手当たり次第に行っても効果は望めません。まずはデジタルマーケティングを体系的に理解し、全体像をつかむことがとても大切です。

そこで役立つのが、私が提唱する「パノラマ・デジマ地図」(※画像クリックでPDFページが開きます。)です。

パノラマ・デジマ地図

これは、デジタルマーケティングの全体像と大まかな流れを1枚にまとめた概観図です。「認知拡大」「見込み顧客による検討」「顧客化・リピーター化」というデジタルマーケティングの3つのSTEPごとの効果的な施策を図式化しています。次の図を見てください。

 

3つのSTEPを、さらに6つのPhaseに分けたのが、「パノラマ・デジマ式・カスタマージャーニーマップ」(※画像クリックでPDFページが開きます。)です。見込み顧客の心理、マーケティング担当者のアクションやタッチポイントなど、理解しやすいよう整理しました。

STEP1から3へと移行するプロセスで、顧客の気持ちがどう変化するのかを表しています。それぞれに書かれたコメントをちょっと読んでみてください。

パノラマ・デジマ式・カスタマージャーニーマップ

 

まずはSNSやWeb広告を効果的に使って認知を拡げよう

さて、この気持ちの変化を見てもわかるように、いきなり自社サイトだけを制作しても、見込み顧客がアクセスしてくることはまずありません。最初にサイトに通じる入口が必要で、その代表例が「STEP1 認知拡大」のSNSやWeb広告です。

無料で開設できるSNSは、すでに実行している方が多いでしょう。しかしアカウントはあるものの、月に数えるほどしか投稿できていない会社は意外とあります。それでは誰も見てくれないですし、そもそも存在すら見つけてもらえません。

SNSを「自社ビジネスの入口」として機能させたいなら、アカウント開設から少なくとも半年間は1日5回の投稿が必要でしょう。*X(旧Twitter)の場合)

それでもフォロワーは簡単には集まりません。その中で、心折れることなく投稿を続けられるだけの根気も必須です。

「X(旧Twitter)だけはやっています」という方もよくいます。

しかし、見込み顧客はX(旧Twitter)だけをしているとは限りません。InstagramやTikTok、Pinterestをしている人もいるでしょう。多くの人とつながるには、1つのSNSだけで発信していてはNGです。広範囲のSNSを網羅することが有効です。

例えば、あなたはシステム制作会社の営業担当者で、システムを顧客に販売したいと考えていたとしましょう。その際当然、決裁権を持つ企業の管理職にアプローチしたいはずです。

すると「40代のユーザーが多いX(旧Twitter)が有効かもしれない」という仮説が立ちます。

しかし、「そのシステムを40代がどれくらい理解してくれるか」が未知数の場合、20代、30代など管理職の部下世代の攻略も必要になります。そう考えると、Instagram、TikTok、YouTubeも有効かもしれません。

そうしたことを踏まえると、結局すべてのSNSを網羅することが最も効率的といえるのです。

Web広告は、見込み顧客に見つけてもらったり、「そういえばこんなサイトがあった」と思い出してもらったりするのに有効な手段です。1週間後に出かける予定があって靴を買いたい顧客が、バナーやSNS広告で好みの靴の画像を見かけたらどんな行動をするでしょうか?思わずクリックするはずです。

ただし、Web広告にはお金が必要です。効果を出すなら、少なくとも月30万円は確保したいところです。しかし、さまざまな理由で広告費まで予算が回せないこともあるでしょう。厳しい言い方かもしれませんが、予算に雀の涙ほどの金額しか出せないのであればやらない方がマシだと考えています。結局月額5万~10万円では効果を出せず、お金をただドブに捨ててしまう可能性が高いからです。

 

複数のサイト制作と動線チェック、メルマガで最後のひと押しを!

「STEP2 見込み顧客による検討」に必要なプロセスは、顧客がSNS広告やWeb広告で導かれた先にあるサイト制作です。

しかし冒頭にも述べたように、自社サイトを1つ制作しただけで満足してはいけません。

なぜなら、ブランド価値を訴えるサイトの中で具体的な商売を展開すると、現代の顧客には嫌われる傾向が強くなっているからです。「ブランド価値」「セールス」という2つの要素を、1つのサイトで上手く伝えていくのは難しい時代になっています。

ではどうすればよいのでしょうか。

取りうる手段の一つとしては、
「ブランディングサイト」と「売りの商品・サービスを具体的に紹介するサイト」を分けることです。それに加え、オウンドメディアサイトやランディングページ、採用サイトなどを追加してもよいでしょう。複数のサイトをつくり、それらを総合的に見ながら進めていくことが非常に大切です。

 

「STEP3 顧客化・リピーター化」では、いよいよ最終段階として顧客の背中を押します。サイトにアクセスがあるのに購入に至らない場合、この部分が弱いと考えられます。
「自社サイトは、制作会社にすべておまかせ」という会社は特に注意です。分析してみると「実は顧客が使いづらいサイトになっているケース」を散見するからです。

例えば、

  • 大事な情報ページへのアクセス経路はスムーズですか?
  • 「問い合わせ」や「資料請求」のボタンはわかりやすい位置にありますか?

 

 

まずこの2つについて自社ページを確認してみてください。

わかりにくいもの、使いにくいものでは、せっかくコストを費やした自社サイトも機能しません。早急に修正等が必要でしょう。

さらに、サイトに訪れた顧客には、メールマガジンなどで継続的にアプローチをすることが必要です。最初はアクションがなくても、コミュニケーションを重ねて信頼関係を築くことで、「買おう」「申し込もう」というアクションを引き出しやすくなるからです。

 

まとめ

STEP1~3までを簡単に説明してきましたが、その前にまずはしっかりとパノラマ・デジマ地図を頭に入れてみてください。

今後の連載では、デジタルマーケティングで大事な点は何なのかをさらに深掘りしていきます。

現時点で「何をすればいいかわからない」とモヤモヤされている方も、読み進めるたびに、今すべきことがはっきりと見えてくるはずです。

 

もっと学びたい方へ|関連書籍

デジタル・マーケティング超入門著者:森 和吉
出版社:ぱる出版
発売日:2022年12月22日
価格:¥1,650(税込)
商品URL: https://amzn.asia/d/9IEP9sW

 

 

 

 

 

編集者情報

株式会社デジタル・ナレッジ
教育流通事業部 事業部長 中田 康宏
何かを学ぼうとして買った教材が、「なんか求めてたものと違った」なんてことありませんでしたか? これは、長きに渡りeラーニング市場で消費者を悩ませている解決すべき課題です。私たちは、これらの学びのミスマッチを少しでも減らすために、「学びのprestudy(予習)」となる情報を集めています。
何かを学ぼうという意欲がある人は、その学びで得たものによって多くの人の役に立とうとする尊い人たちです。私たちは、そんな学ぶ意欲を持つ尊い人達のために少しでもお役に立てればと思い、学びの予習となる記事を本メディアにて公開しています。