【共感と同感はどう違う?】信頼関係を築く人が実践する「聴き方」のポイント
職場や家庭でのコミュニケーションで困った経験はありますか?
「励ましたかったのに、なぜか相手を不快にさせてしまった……」
「話を聞くのは大切だけれど、何にでも“そうだね”と返していたら仕事にならないし……」
「人の話を聞いていると疲れてしまう……」
このような悩みの背景には「共感」と「同感」の混同があるかもしれません。
そこで今回は「共感」と「同感」の違いを整理し、信頼関係を築くための聴き方を解説します。
・部下や同僚とのコミュニケーションに悩んでいる人
・相手の話を聞こうとしても、ついアドバイスや否定をしてしまう人
・相手の話を聞くのに疲弊している人
目次
共感と同感は何が違う?

「共感」と「同感」の違いは「相手への理解」なのか「相手への同意」なのかです。
共感の主軸は相手ですが、同感は自分が主役になっています。
詳しく見ていきましょう。
共感(empathy)とは
共感は、相手の立場に立って、相手が感じている感情や考えを理解しようとすることです。
自分と他者はもともと違うという前提で、相手の言動の背景をまず知ろうとします。
相手の感情を理解することは、同じ感情になることではありません。
よって、共感を表す言葉の基本文型は「私は、あなたが~~と感じたと理解しました」となります。
共感は、相手の感情や考えへの賛同でも、同調でもありません。
相手の感情や考えが自分と異なる場合もあるだろうし、相手の感情や考えが社会的には容認されない場合もあるでしょう。
相手に同意できない場合でも、相手の感情や考えを、あくまでも事実として理解するのが共感です。
同感(sympathy)とは
同感は、自分と同じ価値観、意見をもった相手に同意することです。
相手と同じ気持ちである、もしくは同じ気持ちになる必要があります。
同感の主軸は“自分が”どう思うかです。
よって、同感するときに多く使われるのは「わかります。私もそう思います」といった表現になります。
なぜ同感だけでは苦しくなるのか

同感のメリットは、共通点のある相手と親密になりやすく、仲間づくりを容易にする点にあります。
誰かと仲良くなりたい、親密な関係を築きたいと思うとき、人は無意識のうちに相手の意見に合わせようとするものです。
一体感や喜びを共有するときに同感することで、楽しさが増したり連帯感が強まったりします。
しかし、相手があなたに話をするとき「あなたも同じように感じてほしい=同感」を求めているとは限りません。
「ただ自分の気持ちをわかってほしい=共感」を必要としているときもあります。
このすれ違いが、良かれと思って同意したのに相手を不快にさせてしまう一因です。
話を聞いているつもりで相手の話を奪っている可能性があるのも、同感の注意点。
相手へ共通点を示そうとするあまり「わかります。私も~~」と話の主役が自分に移ってしまうのです。
自分のエピソードを話しているうちに「自分ならこうするのに……気にし過ぎでは……」と心のなかで評価やアドバイスが大きくなり、言葉の端々に否定的なニュアンスが滲み出てくることもあるでしょう。
また、相手と自分の考えが同じだからこそできるのが同感です。
つまり、相手の意見が自分や組織と異なる場合、自分や組織の方針を否定しなければ同感はできません。
関係性を築くうえで同感は有効なときもありますが、同感だけでは問題解決に繋がらなかったり、自分が消耗する結果になったりしてしまいます。
共感があるとコミュニケーションはどう変わる?

自分の考えや価値観が相手と一致している必要がないため、共感はどんな相手にでもできます。
共感により「この人は私をわかろうとしてくれる」と相手が感じると、コミュニケーションにおいて以下のような変化が期待できます。
共感により期待できるコミュニケーションの変化
信頼関係が深まる
気持ちを「わかってくれた」と感じると、聞き手への信頼感が生まれます。
安心して話せる環境が生まれるので、相手はより心を開いて本音を明かしてくれるようになるでしょう。
問題解決に繋がりやすくなる
相手の背景にある事情を理解できると、自分や組織の方針とも合致した解決策を導きやすくなります。
また、相手は自分の気持ちを理解してもらえたことで自分自身で対処法を考える余裕が生まれます。
共感的に話を聴くためのポイント

共感的に話を聴くコツは「自分の価値観や考えをいったん脇に置く」ことです。
「自分が相手の立場であれば、自分はどういう感情を抱くか」ではなく「相手の立場であれば、相手はどう感じるか」への理解が重要となります。
出来事をすぐに良い/悪いでジャッジするのではなく、ある出来事を前にして相手がどんな気持ちでいるのかに、まずは意識を向けます。
そして、自分が理解した相手の感情や考えを、相手に確認することで理解を深めていきましょう。
「相手にとって、この出来事はどんな意味を持つのか」と問いかけることで、自分の価値観や経験に基づく物差しを手放しやすくなります。
「自分の価値観や考えをいったん脇に置く」ことができないときは、自分自身に意識を向けてみてください。
相手の意見と自分が大切にしたい価値観の相違に気付くかもしれません。
そのようなときは、必ずしも「同感」する必要はないことを思い出して「共感」する練習をしましょう。
共感は練習で身につくスキル

今回は「共感」と「同感」の違いを解説しました。
ビジネスでもプライベートでも、良好な人間関係を築くのに重要なのは「共感」です。
さまざまな場面で話を聞くとき、私たちはつい同意やアドバイスをしてしまいます。
しかし、そこでいったん自分の物差しは脇に置いて、感情に寄り添う言葉を返す練習をしてみましょう。
「共感」と「同感」の違いを理解し、適切に使い分けられれば、自分にも相手にも心地よいコミュニケーションができます。
大切な人との信頼関係を築く一助となれば幸いです。
この記事を書いた人
黒森 祐子
フリーランスWebライター
医療現場や旅先で、さまざまな人生や考え方に触れて感じたのは、自分自身を整える大切さ。
現在は健やかな心と身体を育むライフスタイルを探求中です。
“言葉で他者に貢献すること”を目標に執筆しています。
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編集者情報
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株式会社デジタル・ナレッジ サービス推進事業部 事業部長 野原 成幸 |
| わからないことはインターネットで検索していた時代から、AIに質問することでさらにスピーディーに解決できる時代になりました。多くの場合、解決して終わりだと思いますが、「これについてもっと知りたいな」「学んでみたいな」ということも少なからずあるのではないでしょうか。 Pre.STUDYでは、何かを学びたいと思って検索する人にとっての学びの予習(prestudy)になり、明日誰かに話したくなる情報を発信しています。それと同時に、なんとなく湧いた疑問を検索した先で、ふと芽生えた知的好奇心をくすぐり、学びのきっかけになるメディアを目指しています。 | |













