アントレプレナーシップ教育で育まれる3つの力とは?子どもの主体性を伸ばす学びを解説
近年、「アントレプレナーシップ教育」という言葉を耳にする機会が増えています。学校教育の現場でも注目されており、探究学習やキャリア教育とあわせて取り組まれるケースも少なくありません。
しかし、「アントレプレナーシップ教育が大切なのは分かるけれど、実際にはどのような力が身につくのだろう」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
アントレプレナーシップ教育は、起業家を育成するためだけの教育ではありません。これからの時代を生きる子どもたちに必要な「自ら考え、行動し、新しい価値を生み出す力」を育む教育です。
本記事では、アントレプレナーシップ教育によって育まれる3つの力について解説します。
・アントレプレナーシップ教育に興味がある指導者
・アントレプレナー育成を始めたい指導者
・アントレプレナーシップ教育について知りたい保護者
目次
アントレプレナーシップ教育とは「生きる力」を育む教育

起業するためだけの教育ではない
「アントレプレナーシップ」と聞くと、「将来起業する人のための教育」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、アントレプレナーシップ教育の目的は、起業家を増やすことではありません。
アントレプレナーシップとは、課題を発見し、自ら考え、周囲と協力しながら新しい価値を生み出そうとする姿勢や行動力のことです。
たとえば、学校生活の中で感じた不便なことを改善する方法を考えたり、地域の課題について話し合ったりすることもアントレプレナーシップにつながります。
将来どのような職業に就くとしても、自ら考え行動する力は欠かせません。そのため、アントレプレナーシップ教育はすべての子どもたちに必要な学びとして注目されています。
これからの時代に必要な力を育てる
AIやデジタル技術の発展により、社会はこれまで以上に大きく変化しています。将来どのような仕事が生まれ、どのような働き方が主流になるのかを正確に予測することは難しくなっています。このような時代だからこそ、知識を覚えるだけではなく、自ら課題を見つけ、考え、行動する力が求められています。
アントレプレナーシップ教育は、子どもたちが変化を前向きに受け止め、自分らしく未来を切り拓くための土台となる学びなのです。
アントレプレナーシップ教育で育まれる力① 自ら考え行動する力

「やってみよう」と一歩踏み出す力
子どもたちは成長する過程で、失敗を恐れて挑戦を避けてしまうことがあります。しかし、社会に出ると、誰かから指示を待つだけではなく、自ら考えて行動する場面が数多くあります。
アントレプレナーシップ教育では、「まずはやってみる」という姿勢を大切にします。課題に対して自分なりの考えを持ち、行動に移す経験を重ねることで、主体性や行動力が育まれます。
自分で考えたことを実践し、その結果を振り返る経験は、子どもたちに大きな自信を与えてくれるでしょう。
失敗を経験として活かす力
新しいことに挑戦すると、うまくいかないこともあります。しかし、失敗は決して無駄ではありません。
アントレプレナーシップ教育では、失敗を「学びの機会」として捉えます。なぜうまくいかなかったのかを考え、改善策を見つけ、再び挑戦する。この試行錯誤の経験が、子どもたちの成長につながります。
失敗を恐れず挑戦できる力は、将来どのような進路を選ぶ場合にも大きな武器となるでしょう。
アントレプレナーシップ教育で育まれる力② 新しい価値を生み出す力

身近な課題を見つける力
新しい価値を生み出すためには、まず課題に気づくことが大切です。普段何気なく過ごしていると見過ごしてしまうようなことでも、「なぜだろう」「もっと良くできないだろうか」と考えることで、新たな発見につながります。
アントレプレナーシップ教育では、子どもたちが身近な課題に目を向ける機会をつくります。
課題を発見する力は、学校生活だけでなく社会に出てからも役立つ重要な力です。
アイデアを形にする力
課題を見つけるだけではなく、その解決策を考えることも重要です。子どもたちは自由な発想力を持っていますが、それを形にする機会は意外と多くありません。アントレプレナーシップ教育では、アイデアを出し合い、実際に形にするプロセスを経験します。その過程で創造力や発想力が育まれ、「自分にも新しいものを生み出せる」という実感を得ることができます。
こうした経験は、将来の学びや仕事にも良い影響を与えるでしょう。
アントレプレナーシップ教育で育まれる力③ 他者と協力する力

多様な意見を受け入れる力
課題解決や価値創造は、一人だけで行うものではありません。多くの場合、さまざまな人と協力しながら進めていくことになります。
アントレプレナーシップ教育では、グループ活動や話し合いを通じて、多様な意見に触れる機会が生まれます。
自分とは異なる考え方を知り、それを受け入れる経験は、視野を広げることにつながります。
自分の考えを伝える力
協力して物事を進めるためには、自分の考えを相手に伝える力も欠かせません。どれほど良いアイデアを持っていても、相手に伝わらなければ実現することは難しいでしょう。
アントレプレナーシップ教育では、自分の考えを発表したり、仲間と意見交換したりする機会が多くあります。
こうした経験を積み重ねることで、コミュニケーション力や表現力が自然と身についていきます。
これからの時代を生きる子どもたちに必要な学び

学校教育でも注目されている
文部科学省が公表している学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の実現が重視されています。探究学習やキャリア教育などを通じて、子どもたちが自ら考え、行動する機会を増やそうという取り組みが進められています。
アントレプレナーシップ教育は、こうした教育の方向性とも深く結びついています。
知識を身につけるだけでなく、それを活用して社会と関わる力を育てることが期待されています。
金融教育との組み合わせにも注目
アントレプレナーシップ教育と相性が良い学びの一つが金融教育です。お金の役割や価値について学ぶことは、社会の仕組みを理解することにつながります。
また、「どのような価値を提供すれば人に喜ばれるのか」「どのような課題を解決できるのか」と考えることは、アントレプレナーシップ教育の考え方とも共通しています。
近年では、金融教育を通じてアントレプレナーシップを育む取り組みにも注目が集まっています。
まとめ
アントレプレナーシップ教育で育まれるのは、単なる知識ではありません。自ら考え行動する力、新しい価値を生み出す力、そして他者と協力する力です。
これらは、将来起業するかどうかに関わらず、すべての子どもたちに必要な力といえるでしょう。
変化の激しい時代だからこそ、子どもたちが主体的に未来を切り拓くための学びとして、アントレプレナーシップ教育への関心は今後さらに高まっていくはずです。
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編集者情報
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株式会社デジタル・ナレッジ サービス推進事業部 事業部長 野原 成幸 |
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